動物達の小さな異変に気付く、そこからはじめましょう
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動物達はしゃべることが出来ません。
実際にどこが痛い、というようなことを明確に示してくれないのです。
ましてや、自然界では弱みを見せると、真っ先に攻撃にさらされてしまいます。
動物達は、本能的に体のしんどさを隠そうとします。
ペットとなった動物達も同じで、飼い主様の前では元気に振舞おうとするのです。人間が感じとってあげないといけません。
動物たちが普段と違う「何か」を訴え始めたら要注意です。どんな些細なことも重大なことの一歩目かもしれません。動物たちがその苦しみに耐えきれなくなり、症状をはっきりと出し始めたときは、病気が進行しているということは少なくありません。
ペットのこんな症状、すぐにご相談ください
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- ○食欲がない
- いつもご飯の時間はとんでくるのに、最近あまりご飯を食べようとはしないという症状は要注意です。
- ○よくクシャミをする
- 頻繁にクシャミをする場合は教えてください。クシャミ一つをとってもいろんな病気の可能性があります。細菌性鼻炎かもしれない、ウイルス性やアレルギー症状の1つかもしれません。
- ○よく吐く
- 吐く=嘔吐は何かの病気の症状の1つです。胃腸の病気や腎不全の可能性もあります。
病院に来たら、まず飼い主さま達としっかり話をします
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普段の状態をしっかり見ている飼い主さま達の眼が
病気の診断にはかかせません。
いつもと何が違うのか。いつからその異常が出始めたのか。その異常が、
良くなってきているのか、変わらないのか、はたまた悪くなってきているのか。
どんな些細なことでも、診断への糸口になります。病院に来ると、緊張や興奮で、ワンちゃんネコちゃんはますます症状を出さなくなります。
スマートフォンや携帯電話などで動画を撮って来てもらうとより正確な診断の手掛かりになることもあります。
そのうえで、私たち獣医師は動物達と向き合います。眼で見て、手で触って、耳で聴いて、全ての感覚を使って動物たちの異常を探します。
飼い主さまとの問診、一般身体検査を行い、仮診断が付いたら必要な検査を行っていきます。飼い主さまからの話の内容や、動物たちが示すサインを基に、あてはまる病気を考えながら、その病気を確定するために、いくつか必要な検査を行います。
しゃべることが出来ない動物達だからこそ、必要な検査が複数になることもありますが、当院では動物達に出来るだけ負担にならない様、最新鋭の検査機器をそろえています。
以下の検査を行います
血液検査 | 血液の状態や内臓機能の状態をみます。病気の種類により、必要な検査項目を選んで測定します。 内分泌検査など特殊な検査以外は、院内で測定していますので少しのお時間で結果をお話しできます。 |
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レントゲン検査 | 体全体を見ることが出来ます。骨や関節の異常、内臓の形などを見ることが出来ます。 エコー検査は一つ一つの臓器の細部を見ることが出来ますが、体全体を把握することは苦手です。 |
エコー検査 | 各臓器の詳細を見る事が出来ます。実際に動いている臓器の内部をリアルタイムで見ることが出来るのが、 エコー検査の最大の利点です。 |
耳道内視鏡検査 | 耳の中を見るカメラです。外耳炎は非常に多い病気ですが、なかなか治りにくく、再発の多い病気です。 飼い主さまに実際に耳の中を診てもらいながらお話できます。麻酔は必要ありません。 |
内視鏡検査 | 全身麻酔が必要な検査ですが、胃や腸など消化管の内側を見るには欠かせない検査です。 |
CT検査 | グループ統括病院の動物メディカルセンター(箕面)で最新鋭のCTを導入しました。 全身麻酔が必要ですが、レントゲンよりもさらに細かく体全体をくまなく見ることが出来ます。 |
その他の診療について
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- 入院について
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慣れない場所での入院は動物にとっては不安なもの。
飼い主様と離れ、慣れない場所で過ごすのは動物にとってとてもストレスがかかります。そんながんばってくれる動物たちが少しでも早く回復し、元気に帰れるように獣医師と動物看護師が肉体面にも精神面もケアいたします。
また注射やお薬、処置などを行うことはもちろんですが、動物自身の「治る力」を引き出すためにその子が快適に過ごせるように気を配っています。
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- 手術について
- 私達は常に飼い主様の心境を理解し手術にのぞみます。
ほとんどの方は手術を受けるのは初めてだと思います。
麻酔のことや、入院中の管理など不安なことばかりだと思いますが、準備から退院手続きまでしっかりスタッフがご説明させていただきます。お話を聞いて頂けると不安は軽減されると思います。
あの時に手術しておけば・・・という後悔が残らないように、手術の選択を麻酔への不安でためらわれる飼い主様にはしっかりとしたサポートをさせていただきますのでご安心ください。